検視官(検死官)の仕事とは?

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検視官(検死官)の仕事とは

検視官(検死官)は警察官の一職種で、人が死んだ事案で事件性の有無を判断するのが検視官です。ちなみに検視官は検死官と書かれることもありますが、検視官が正当です。検死官の仕事は、刑事訴訟法に基づき変死体の状況操作を行い、殺人や強盗致死、ひき逃げといった事件なのか、もしくは自殺、病死なのか見極める仕事です。

具体的には自殺か他殺、病死かの判断が難しい不明な変死体が出た場合、実際に足を運んで調査します。現場を調査することでは同じ職種の鑑識官は、死亡が絡まない窃盗や強盗などの現場にも足を運び、指紋を採取したりするのに対し、検視官は死体のある現場が基本です。また鑑識官のように現場資料を採取して記録するのではなく、検視官はあくまで事件性の有無、死亡した原因を見極めるのが仕事となります。

このような判断力と推理力を問われる職種だけに、客観的に片寄らず物事を見る人、些細なことでも犯罪性を見抜けるセンスを持っているなどの資質がこの仕事では求められます。またこのように専門性が高いゆえに、検視官は職人気質の人が多いと言われています。

検視官になるにはまず、まず公務員試験を受けて警察官になる必要があります。その後、必要な資格や試験ないものの概ね10年以上の捜査経験がある警察官が任命されているようです。

検視官を希望する場合、全国から警察署から候補が集まり警察学校にて検視官講習を受けます。そこで専門知識の座学や観察医務院のもとへ実務研修を行いますが、法医学教室のある大学にて検視官講習を受ける場合もあります。そこで実務研修を重ねながら検死官の仕事に必要なスキルやノウハウを取得していくのです。これは検視官として就いてからも同じで、様々な事例を頭に入れ日々勉強していかなければ、仕事にならない難しい職種です。

この検視官の所属は、各都道府県警察本部の刑事部です。警察本部の規模にもよりますが、数名から十数名程度のチームとなっており、トップは主席検視官で階級は警視が一般的です。経験がモノをいう職種ですが、通常で2~3年で異動となるケースが多いようです。また、事件性を判断するのが仕事のために、検視官は24時間365日スタンバイという激務の職種でもあります。

上記のように数名規模のチームを組みますが、県警本部によっては1人しかいない場合もあり、これが激務を生む原因となっています。それでも退任後はその現場で得たノウハウを生かし、鑑識課の課長や捜査一課の管理官など捜査のエキスパートとしてエリートコースを歩む人が多いなど、検視官は、警察官の中でも将来性が高い職種と言えます。

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