図書館の仕事とは
図書館の仕事は、ただ本の貸し借り業務だけをするのではなく様々な役割を担っています。
図書館には「司書」という専門職員がいて、図書館のさまざまな仕事を行っていますが、ここでは、主な2つの仕事について見ていきましょう。
●記録の拠点としての図書館
まず、図書館の役割の一つとして、様々な情報を蓄えておくという役割があります。本屋雑誌、新聞などの紙媒体は、適切な状態で保存していなければ劣化していく一方で多くの情報を劣化させることなく、かつ索引しやすい状態で保管していくことが図書館(図書館で働く司書)の大きな役割の使命です。それぞれの館の方針や思想によって収集されている資料の傾向は少しずつ変わっています。例えば、地方誌や地方新聞、郷土資料などはそれぞれの自治体が運営する館などで特に重点的に保管されています。
図書資料の保管方法もただ紙媒体のまま保管するのではなく、湿度や温度を管理した保管庫に収めたり、紙媒体をスキャンして、マイクロフィルムやデジタルデータなどに変換して省スペースかつ劣化の少ない方法で保管できるように工夫する作業を日々行っています。また、デジタル化したデータは図書館外からでもアクセスできるオンラインのデータに変換して、多くの人が利用できるよう環境を整える作業も近年では多く行われています。
また、図書資料にはそれぞれ細かい分類方法があり、全国で共通した分類がなされています。このような分類方法に合わせて図書資料の分類やデータ入力を行うのも司書の仕事の一つです。この分類方法があるおかげで、どこの図書館にいっても同じ方法で本を見つけることができます。インターネットの普及や発展した近年では、複数の図書館の資料の有無を調べることのできる「横断検索」機能などもとても充実していて、図書資料の検索もとても便利になってきています。
●図書資料活用の拠点として
そのほかにも、図書館の司書の仕事には図書資料の活用の活性化もあります。例えば子供向けの読み聞かせ会や本の活用方法の紹介、おすすめの本の紹介や企画展の開催など、本のある生活に親しんでもらうために様々な工夫をこらしています。