行政書士事務所の仕事とは
行政書士と聞いて、その職務内容がピンと来る人は少数派かもしれません。一言で説明できるほど簡単ではなく、業務の幅が広い職業と言えます。
法律家である行政書士は、弁護士や司法書士と似た流れの法律系の仕事と言えますが、それらよりももっと身近な、町の法律屋さんというイメージです。
では、行政書士事務所では、具体的にどんな仕事をしているのでしょう。
行政書士の扱うことのできる書類は、2万種類とも、3万種類とも言われます。
行政書士事務所の仕事ですが、すべての行政書士事務所で、それら数万の書類を網羅的に扱っているわけではなく、もっと得意分野を絞り込んだ仕事の仕方をしています。例えば、相続関係の書類を得意としている行政書士事務所、建築業の許可申請をメインとしている行政書士事務所など、その形態は様々です。
行政書士事務所は、個人である場合が圧倒的に多いです。複数の行政書士を抱える事務所もありますがとても珍しいと言えます。行政書士は独立起業を基本とする職業と言い換えることもできます。事務所を借りるなどして看板を掲げることもあれば、自宅で事務所を兼ねている人も多いです。
行政書士事務所の仕事の1日の流れをざっと追ってみましょう。
まず出社したらメールチェックをして仕事の依頼の有無や、クライアントからの連絡を確認します。その後は、打ち合わせと官公庁への書類の提出などがメインの仕事となります。仕事の取り方も各行政書士で違うので一概には言えませんが、クライアントからの紹介であったり、ほかの行政書士や司法書士からの紹介や、行政書士協会からの依頼もあります。インターネットを利用して集客を図ることもあります。
大切なのは、クライアントとの対話です。依頼する人が何を求めているのかをよく聞き、プロの目から適切な判断をしなければなりません。スピーディーな対応で、必要な書類をアドバイスし、用意することでその要望を満たします。
同じ行政書士でも得意分野はそれぞれ違うため、紹介されたり、逆に苦手な分野は得意としている人に紹介したりする横の繋がりがあるのも特徴的です。同様に、知り合いの司法書士や弁護士とも繋がりを多く持ち、仕事のやり取りをする人が多いです。