気象予報士の仕事とは
気象予報士は天気予報を仕事として行っていますが、仕事を大きく分けていくと、国の公的な機関である気象庁と、気象庁長官から予報業務の許可をもらった事業者の二つになります。
気象庁長官から認可を受けた事業者を予報業務認可事業者と呼んでいて、これには民間の気象会社のほかに、一部の放送局、地方自治体、個人なども含めた事業者が認可されています。このほかに防衛相が、所管の飛行場などの特定向けの予報業務許可を取得しています。
気象会社で働くのか、気象庁で働くのか、気象キャスターになるのか、自衛隊に入るのか、またどういった部署に入るのかによって気象予報士の仕事は異なってきますが、自然現象に向き合っていく仕事ということでは共通しています。
気象の仕事は自然のペースに合わせて働くということが大きな特徴で、気象予報士が予報を担当する業務についたときには、天気が荒れてくると忙しくなってきますが、いつごろ荒れ始めてくるのかは、直前にならないとわかりません。天気予報は場合によっては命にかかわってくる重大な情報になりますので、毎日出し続けていかなければなりません。祝日や日曜日、正月や盆、クリスマスなども予定したとおりに休めるとは限りません。
天気は休日であっても、夜の間であっても絶えず変化し続けています。ですから予報業務の場合は24時間365日の体制を覚悟しなければならなくなってしまいます。気象予報士の勤務は、2交代制や3交代制は当たり前のことで、24時間体制を敷くこともあります。夜勤も続く場合もありますので、体力的にきつくなる時もあります。
常時変化していく気象現象を追いかけていくために、長時間労働になってしまうことも多くあり、災害の可能性が出てくる悪天候の時には問い合わせが増えてきたり、天気の解析に時間を増やしたりするために出勤時間は早くなり、退勤の時間も遅くなったりして日勤と夜勤の区別がつかなくなる時もあります。
気象予報士は、休みの日であっても天気図などの予報資料を追い続けていないと、どのような流れがあって今の気象状況になったのかが把握できないことも多くあり、自分が休んだ後での業務にスムーズに入っていけなくなるために、つい休日であっても気象データーを見続けてしまうため、完全に休日を楽しめないという人も多くいます。
気象予報士の資格試験は受験資格に制限がないために、気象の仕事に興味がある大学生や、趣味として気象に興味がある社会人、中学生や高校生、気象キャスターを目指す人など老若男女いろいろな人が挑戦しています。