あん摩マッサージ指圧師の仕事とは
今回はあん摩マッサージ指圧師の仕事について取り上げてみましょう。
あん摩マッサージ指圧師と聞いても、なかなかイメージのし難い職業ではないかと思います。まず、あん摩とはどう言った意味を持つのか?基本的に揉む、叩く、押す、なでる等といった手技を用いて整体を行う、生体療法の1つです。あん摩の「あん(按)」は押さえると言う意味を指し、「摩」はなでると言う意味があります。
他の生体療法と呼ばれるものには、例えば接骨や矯正、針を使う鍼炙等があり、これらの治療の特徴として怪我を手術や薬を使わずに治療する事を主とした手法を取っています。
あん摩マッサージ指圧師は、日本ではかなり古くから存在している職業で、あん摩と言う名称自体は江戸時代に定着したとされています。また、手技を主とする職業の性質上、視覚障害者の方に適した仕事であったために、昔は多くの視覚障害者の方が従事していました。
さて、あん摩マッサージ指圧師の概要に触れたので、次はその仕事についてです。
前述の通り、あん摩マッサージ指圧師の仕事は手技を用いて患者のマッサージをすることなのですが、従事するには「国家資格」が必要で、あん摩マッサージ指圧師免許、もしくは医師免許が必要です。手技に関しても手法が明確に分けられており、素人のようにこっている部分を適当に揉みほぐすのではありません。以下に主な手法を紹介していきたいと思います。
・按撫法
手を患部に密着させ、同一の力と速度で同一方向に擦ったりなでる手法。加える力の強弱によって違う効果が期待でき、弱だと爽快感によるリラックス効果が、強だと循環器系の血流の通りを良くする等の効果が得られます。
・揉捏法
手を患部に密着させ、垂直に圧力をかけたまま筋組織を揉む手法。筋肉には新陳代謝を活発にする効果が、また腹部に用いた場合は胃腸の働きを良くする事による便通効果が得られます。
・叩打法
患者の身体の表面を素早く手指で打ち叩く手法。主に刺激を与える事による神経への血流に効果があり、機能を向上させる。また叩く際の手法が多く、軽く握った拳で叩いたり両手のひらを合わせて手の甲やチョップをするように叩く等、叩く部分によって手法を変えます。
以上のように、あん摩マッサージ指圧師の仕事は手術や薬を使わず、手技を用いてマッサージを行い、患部によって手法を変えて効果的に身体を改善する職業であると言えます。