検察事務官の仕事とは
検察事務官は、検察庁に勤務している国家公務員です。検察事務官は、国家試験に合格して採用されたら、全国にある検察庁で勤務を行うことになります。
検察事務官の仕事は大きくわけて3つあり、1つが検察官と二人三脚になって捜査から公判まで行う仕事です。
検察官が被疑者を取り調べるときに立ち会って記録をとって事件の内容を調査し、事件関係者の立場や心境を把握して検察官の捜査をサポートします。検察官が取り調べをした結果、起訴が不起訴を決めるときの事務手続きを行います。そして検察官が起訴をすると決めた事件に関しては、裁判に立ち会って公判に求められる手続きを行います。検察事務官は、検察官を全面的にサポートする役割を持っているので、検察官との意思疎通を行う重要な仕事になります。
そして、2つ目の検察事務官の仕事は、警察などの捜査機関からおくられてきた事件に関する証拠など重要な物品や書類を、法律に定められた手続きに則って行われているかを確認して受け取る仕事です。事件に関する重要な証拠品を受け取ったら、その証拠品の保管や処分という事務仕事も行います。裁判を行って刑が確定した場合は、その刑罰を執行するための手続きも検察事務官の仕事になっていますから、有罪を受けた人が罰金を支払わなければならない場合は、罰金を徴収することも仕事の1つです。確定した裁判の記録を保持して管理を行ったり、保管してある記録を閲覧したいという申し出があった場合も記録事務の仕事として閲覧許可の手続きを出しています。
3つ目の検察事務官の仕事は、検察庁で働いている職員の人事や給与、福利厚生などの重要な書類を発送する事務仕事です。一般的な企業では総務部門になりますが、それと同じことが検察事務官の仕事にもあり、検察庁職員に送付する書類を発送したり、検検察庁で使用するために購入してほしいと申請された機材を購入したりメンテナンスを行っています。検察庁に関する歳入や歳出などの会計仕事も事務局部門で行っています。検察事務官というと、ドラマなどの影響によって検察官の横で捜査をサポートする仕事が有名ですが、実は一般的な企業と同じように総務や会計部門の仕事も行っています。
検察事務官になるためには国家公務員試験に合格する必要がありますが、年々人気は高まっています。
検察事務官をつとめて内部承認制度を利用すれば検事になれる可能性もあることも一因になっていますが、国家公務員の中でも職種の特殊性が考慮されており給与水準も高いという理由も大きいようです。